パーリ語による叙事詩として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 13:03 UTC 版)
「マハーワンサ」の記事における「パーリ語による叙事詩として」の解説
史実の記録としての重要性に加えて、マハーワンサはパーリ語による叙事詩としても最も重要な資料である。内容は主に戦いと侵略、調停における謀略、大規模な仏舎利塔や貯水池の建設で、それらが流暢に、かつ覚えやすい音となるように語られており、当時の仏教界を活写している。他の一般的な古代の文献とは違い、マハーワンサでは一般の人々の生活の様々な面、たとえば王の軍隊にどのように入ったかや農耕の様子などが語られている。そういったことから、マハーワンサはシルクロードを経由して他の多くの国の仏教徒に伝わったと考えられる。そして部分的に翻訳され、語りとして再構成され、それぞれの土地とその言語に浸透していったのであろう。カンボジアでは、マハーワンサの元の内容に詳細な記述を加えることでより規模の大きくなったマハーワンサが見つかっている。マハーワンサの内容はまた他の多くのパーリ語による年代記に表れることから、当時のスリランカはパーリ語による文明の一大拠点だったのではないかと推察される。
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