バーンスタインの作品の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 03:01 UTC 版)
「レナード・バーンスタイン」の記事における「バーンスタインの作品の特徴」の解説
初期はブロードウェイ・ミュージカルで音楽活動の基盤を築き、その分野では早くから人気作曲家になっていた。 いっぽうでシリアス・ミュージックの作曲家としては、交響曲第1番『エレミア』、交響曲第3番『カディッシュ』など、ユダヤ教の影響を受けた宗教的作品を数多く残している。それらは宗教的なメッセージを孕みながら決して難解ではなく、むしろ時に啓蒙的な作風であるのが特徴と言える。現代の「信仰の危機」というテーマを、ローマ・カトリックの典礼文を下敷きに、ミュージカルシアター作品として書き上げた『ミサ』は、大衆性と宗教的モティーフとの両面を統合した点で、作曲家バーンスタインを象徴する作品である。 作風はひとことで言えば「折衷的」なスタイルで書かれたものが多い。1つの作品の中で、ジャズやクラシックなどの様々な音楽の要素を巧みに織り交ぜることで、彼の生前には批判が多かった点の1つだった。しかし現代にあっては、むしろ多様な表現様式の融合は音楽の潮流ともなっており、「ウェスト・サイド物語」「キャンディード」といったもともとミュージカルシアターのために書かれた作品がミラノ・スカラ座をはじめトップクラスの歌劇場で上演されるようになったのも、バーンスタインの作品への再評価の動きの表れである。
※この「バーンスタインの作品の特徴」の解説は、「レナード・バーンスタイン」の解説の一部です。
「バーンスタインの作品の特徴」を含む「レナード・バーンスタイン」の記事については、「レナード・バーンスタイン」の概要を参照ください。
- バーンスタインの作品の特徴のページへのリンク