ライネッケ:バッハの主題による変奏曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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ライネッケ:バッハの主題による変奏曲 | Variationen über ein Thema von J. S. Bach Op.52 | 作曲年: 1855年 出版年: c.1856~1862年 初版出版地/出版社: Leipzig, C. F. Siegel 献呈先: Seinem Freunde Carl G. P. Grädener |
作品解説
作品24(1849年作曲)に続いて二作目となるバッハ・ヴァリエーションである。19世紀の変奏曲は、流行オペラの旋律を主題とするもの、過去の大家の作品から主題をとるもの、オリジナルの主題によるものの三種に大別される。本作は二番目のカテゴリーに属するもので、世紀中葉のバッハ協会設立を契機とする19世紀の本格的なバッハ復興運動の一面を映した最初期の作品である。バッハを近代的なピアノをとおして19世紀に蘇らせる彼の様式感覚と同化能力はメンデルスゾーン以上であり、あたかもバッハのオリジナルを聴いているような感覚に陥る。主題はバッハの組曲形式による《フランス風序曲》、第2パスピエからとられている。第8変奏の後にはカデンツァとコーダがつく。友人の作曲家グレーデナーC. G. Grädener (1812~1883)に献呈。 (上田 泰史)
THEMA Allegretto ロ長調
Var.1 Un poco più animato ロ長調
Var.2 Un poco più Lento ロ短調
Var.3 L’istesso tempo ニ長調
Var.4 Più lento ト長調
Var.5 Più mosso ロ長調
Var.6 Maestoso ロ長調
Var.7 Più lento 嬰ト短調
Var.8 L’istesso tempo ロ長調
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