バット溶接
【英】:butt welding
バット溶接とは、抵抗溶接のうち、金属の端面同士を突き合わせて溶接する突合わせ溶接の一種。溶接したい同じ面積、同じ材料の金属同士の端面を突き合わせた状態で電流を流し、抵抗によって起きる発熱(ジュール熱)を利用して溶接する。突き合わせた個所が通電により融けても離れない様金属同士を連続的に押しつける(バッティング)する事からバット溶接と呼ばれる。
銅線、アルミ線、 真鍮線等非鉄金属、鉄線、鋼線等の伸線工程でボビンやリールに巻かれたワイヤーを連続的に伸線する等、ワイヤーの長尺化に用いられる事が多い。 連続的にアークを発生させて行うフラッシュバット溶接もある。
バット溶接・アプセット溶接
スポット溶接が二枚の金属板を電極により上下に挟み溶接するのに対し、継手端面を突き合わせて溶接する方法を、突き合わせ溶接(upset welding)と呼ぶ。電気抵抗溶接の一種であり、棒や管の継手溶接として利用されることが多い。
このうちバット溶接は、突き合わせた材料に、はじめに通電してその電気抵抗により発熱、溶融させる。接触部が溶融、飛散して材料間に隙間が空くと、アーク放電が起こる。このアークによる発熱をも加熱に利用し、最終的に強い圧力をかけて溶接する方法で、フラッシュ溶接とも呼ばれる。この方法では強い溶接継手が得られる。また、接合面の清浄度や並行度に対して許容量が大きい特色がある。バット溶接は断面積の大きい伝動軸などの製作に利用される。
アプセット溶接は、突き合わせた端面に、あらかじめ圧力を加えておいて電流を流す方法である。抵抗熱により溶融した断面に圧力が加わり接合されるが、溶接部には据込み(アプセット)が発生する。この溶接は比較的小断面の金属線材、棒材の溶接に利用されている。
適している分野・使用事例
バット溶接と同じ種類の言葉
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