ハディースにおける禁制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/22 17:51 UTC 版)
スンニ派のサヒーフ・アル=ブハーリーによれば、ムハンマドは、音楽は罪深いものとしている。 ムハンマドの仲間であったアブ・アミールまたはアブ・マリク・アル=アシャーリが語ったところによれば、ムハンマドは「私の信奉者の中から不法な性行為や絹の着用、飲酒、楽器の使用を合法的とみなす人々が出てくるであろう」と述べている。しかし、このハディースの伝承者(イスナード)には、信頼できないとされるヒシャム・イブン・アマルが含まれている。 一部のイスラム法学者は、楽器を使用する事はハディースにおいて暗に禁止されている、と主張している。4つの主要なマズハブの創始者だけでなく、多くの著名な学者が、(ナシードにおける)楽器の正当性とその使用について議論を展開してきた。そうした意見の一つとして、ハナフィー学派のアブー・ハニーファは、禁止された器楽を聴いていることが知られているような人物の証言は受け入れられない、と述べている。また、ハンバル学派のイブン・タイミーヤは、音楽は、魂にとっての酒のようなものである、と述べた。伝統的に、大半のイスラム法学者は、少なくとも楽器を伴う音楽のうちいくつかは、(ムハンマドの言行録である)ハディースにおいては罪深いこととされ、ハラームであるとしている。一方で、初期の預言者やムハンマドが音楽を鑑賞した例を経典から明らかにして引用し、こうした主張を拒絶する者もいる。
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