ベートーヴェン:ハイベルのバレエ「妨げられた結婚」の「ヴィガノのメヌエット」の主題による12の変奏曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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ベートーヴェン:ハイベルのバレエ「妨げられた結婚」の「ヴィガノのメヌエット」の主題による12の変奏曲 | 12 Variationen über das Thema "Menuett a la Vigano" aus dem Ballett "Le nozze disturbate" von J.Haibel WoO.68 | 作曲年: 1795年 出版年: 1796年 初版出版地/出版社: Artaria |
作品解説
1795年、ヴィーンに来て最初のピアノ変奏曲。ヤコブ・ハイベル(1762-1826)のバレエより。彼はヴィーン出身の歌手・作曲家であり、モーツァルトの妻コンスタンツェの妹と結婚した。また、ヴィガノとは、当時の有名舞踏家の名である。
タイトルにはメヌエットとあるが、なぜか4/4拍子の陽気な主題で始まる。3拍子が登場するのは、ようやく最終変奏になってからである。しかしそれもアレグロという速度であり、しかも次第に十六分音符によってリズムが埋もれてゆくのである。いずれにしてもメヌエットとは言いがたいところにベートーヴェンのユーモアを感じる。
変奏では、左右の掛け合いがよくみられる。また第10変奏では右手が左手と交差して低音域を奏するなど、聴衆を意識したサービス精神がうかがわれる作品である。
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