ナット_(単位)とは? わかりやすく解説

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ナット (単位)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 15:13 UTC 版)

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ナット(nat)[1]は、情報量単位である。natは"natural unit of information"(情報の自然単位)の略である。

ビット(またはシャノン)が2を底とする対数二進対数)を使用するのに対し、ナットは自然対数を使用する。"natural unit of information"(情報の自然単位)と呼ぶのはこのためである。

ボルツマン定数を1に正規化した自然単位系では、熱力学エントロピーの値はナットで測定できる。情報量を自然対数で書き表すと、

となり、ナットによる数値を暗黙のうちに与えている。

1ナットは1/ln 2 シャノン(Sh) ≈ 1.44 Sh、 1/ln 10 ハートレー(Hart) ≈ 0.434 Hartに等しい[2]。ここで、1.44や0.434という数値は、以下の関係から導出される。

,
.

1ナットは、起こる確率1eの出来事が持つ情報量である。

歴史

アラン・チューリングは「ナチュラル・バン英語版(natural ban)」と呼んでいた[3]。ブルトンとウォーレス英語版最小メッセージ長英語版に関連して「ニト(nit)」という言葉を使っていたが、後に最小記述長に関連して「ナット(nat)」に変更した。これは、輝度の単位として用いられていた「ニト(nit)」と紛らわしいためである[4]。他に、ネイピア数(e)を使用することから「ネピット(nepit)」とも呼ばれる。

出典

  1. ^ IEC 80000-13:2008
  2. ^ IEC 80000-13:2008”. International Electrotechnical Commission. 2013年7月21日閲覧。
  3. ^ Hodges 1983, Alan Turing: The Enigma
  4. ^ Comley and Dowe, 2005, sec. 11.4.1, p271

「ナット (単位)」の例文・使い方・用例・文例

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