ドメインスワッピング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 04:35 UTC 版)
「コンビナトリアル生合成」の記事における「ドメインスワッピング」の解説
PKやNRPの誘導体化において、最も多く利用されている古典的な手法である。PKSやNRPSは数種のドメインの組み合わせによって、無数の天然物を作り出している。各種ドメインは基本的な構造を共有し、役割が明確に分かれているため、同種のドメインであれば交換しても全体の機能への影響は小さいとされる。またPKSやNRPSの基質は、それぞれATドメインとAドメインによって決定され、これらが門番として機能するため、他種のドメインは基質特異性が比較的低いという特徴を持つ。言い換えれば、これらのドメインを交換することで基質を変化させ、最終生成物の当該部位を改変することができるのである(図5)。 また上記のように、ドメイン・モジュール・タンパク質間の連結(リンカー領域)が研究されるにつれ、より最適化された手法も考案されている。例えば、ドメイン間の連結を保つために、ドメイン全体ではなく基質を決定する部位だけのスワッピングによって、新たな物質の生成に成功している。またリンカー領域には、特定のモジュール・タンパク質間の連結を最適化するための小さなドメインが含まれており(PKSにおけるLN・LCドメインやNRPSにおけるCOMドメイン)、これらのドメインを入れ替えることで、モジュールの順番を交換する手法も実現している。
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ドメインスワッピング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 13:42 UTC 版)
「タンパク質ドメイン」の記事における「ドメインスワッピング」の解説
ドメインスワッピングは、多量体を作る機構である。ドメインスワッピングでは、単量体タンパク質の二次構造や三次構造は別のタンパク質の同じ要素で置き換えられる。ドメインスワッピングの範囲は、二次構造の中の要素から構造ドメイン全体までに及ぶ。これは、サブユニットの表面に活性部位を持つ多量体酵素のように、多量体による機能適応に向けた進化のモデルでもある。
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