トウヤクリンドウとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > トウヤクリンドウの意味・解説 

トウヤクリンドウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/09 01:22 UTC 版)

トウヤクリンドウ
トウヤクリンドウ(白馬岳・2002年08月撮影)
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: リンドウ目 Gentianales
: リンドウ科 Gentianaceae
: リンドウ属 Gentiana
: トウヤクリンドウ G. algida
学名
Gentiana algida Pall.[1]
和名
トウヤクリンドウ (当薬竜胆)

トウヤクリンドウ(当薬竜胆、学名:Gentiana algida)はリンドウ科リンドウ属多年草高山植物

特徴

高さは10~25 cm。花期は8~9月上旬。茎の先に長さ3~4cmの花を2~3個つける。花は淡い黄色なのが特徴的であり、花弁には緑色の斑点がある。花は日が当たらないと開かない。茎葉は対生し、長さ2~5cmの披針形~長楕円状披針形である。学名の「algida」は「寒冷な」を意味する[2]ドイツ人植物学者ペーター・ジーモン・パラスが1789年に、学名を命名した[1]

和名のトウヤク(当薬)は薬草になるセンブリのこと。トウヤクリンドウも胃薬になることから付けられた。

分布

アジアから北米にかけて分布し、日本では北海道中部以北の高山帯の砂礫地や草地に生える[2]基準標本シベリア東部などのもの[2]田中澄江が『花の百名山』の著書で槍ヶ岳を代表する花の一つとして紹介した[3]

近縁種

  • エゾトウヤクリンドウ(蝦夷当薬竜胆  Gentiana algida f. igarashii
別名がクモイリンドウ(雲居竜胆)。北海道の大雪山に分布する。トウヤクリンドウよりも小型で、花は長さ約5 cmと大きい[4]

種の保全状況評価

日本の環境省レッドリストの指定はない[5]

石川県でレッドリストの絶滅危惧I類、新潟県危急種(絶滅危惧Ⅱ類)、北海道準絶滅危惧の種に指定されている[6]

関連画像


 

常念岳・2007年8月
茎葉が対生し、花弁に緑の斑点
御嶽山・2010年8月

脚注

  1. ^ a b Gentianodes algida (Pall.) (トウヤクリンドウ)” (英語). ITIS. 2011年9月9日閲覧。
  2. ^ a b c 豊国秀夫『日本の高山植物』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、1988年9月、212-213頁。ISBN 4-635-09019-1 
  3. ^ 田中澄江『花の百名山』文藝春秋、1980年3月、262-265頁。ASIN B000J86YXA 
  4. ^ 林弥栄『日本の野草』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2009年10月、264-265頁。 ISBN 9784635090421 
  5. ^ 植物絶滅危惧種情報検索(トウヤクリンドウ)”. 生物多様性情報システム. 2011年9月9日閲覧。
  6. ^ 日本のレッドデータ検索システム(トウヤクリンドウ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2011年9月9日閲覧。

外部リンク




このページでは「ウィキペディア」からトウヤクリンドウを検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書からトウヤクリンドウを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書からトウヤクリンドウ を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「トウヤクリンドウ」の関連用語

トウヤクリンドウのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



トウヤクリンドウのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのトウヤクリンドウ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS