テンソルの発散
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 10:00 UTC 版)
テンソル場の縮約の応用として、リーマン多様体(例えばユークリッド空間)上のベクトル場 V に対して、その適当な座標に関する共変微分 Vα;β を考える。ユークリッド空間におけるデカルト座標系の場合には、これは V α ; β = ∂ V α ∂ x β {\displaystyle V^{\alpha }{}_{;\beta }={\partial V^{\alpha } \over \partial x^{\beta }}} と書ける。添字 β を α に変えれば、これら添字の対が互いに結び付けられるから、この共変微分はそれ自身縮約されて、 V α ; α = V 0 ; 0 + ⋯ + V n ; n {\displaystyle V^{\alpha }{}_{;\alpha }=V^{0}{}_{;0}+\cdots +V^{n}{}_{;n}} なる和が得られるが、これは発散 div V であるから、 div V = V α ; α = 0 {\displaystyle \operatorname {div} V=V^{\alpha }{}_{;\alpha }=0} は V に対する連続の方程式である。 一般に、高階テンソル場の上に複数の発散演算を定義することができる。すなわち、T は少なくとも一つの反変添字を持つテンソル場として、その選択した反変添字と T を共変微分して得られる階数の 1 低いテンソル場における対応する共変添字との縮約を行えばよい。
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