テレビ版概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 19:12 UTC 版)
漫画版は人間・不動明がデーモン族を吸収する形でデビルマン(デーモンの力を持った人間)となったのに対し、テレビアニメ版は「デーモン族の裏切り者であるデビルマンが人間を守るために人類滅亡をもくろむデーモン族の妖獣と戦う」という設定で、不動明(人間の姿をしたデーモン)は体も意識もデーモンに乗っ取られている。 作者の個性によって設定が拡大し、終末テーマの大作SFへと発展していった漫画版に対して、テレビアニメ版はデビルマンが妖獣と戦う一話完結のストーリーという基本線を守り続け、ヒーローものとしてのスタンダードな展開を最後まで全うした。ただし、ほとんどのエピソードの脚本を手掛けた辻真先が永井豪作品のファンであり、そのテイストを意識してストーリーを展開したため、「勧善懲悪に終わらない毒のあるストーリー」「ギャグやブラックユーモアも交えた展開」など、永井作品の特色は充分に生かされていた。「戦中族」を自認する辻によると、本作品は「中国大陸で脱走した日本兵が、娘を守って日本軍をやっつける話」とのことである。脱走した日本兵はいずれ処刑される運命であり、漫画版に劣らない悲惨な最期を迎えるであろうことが示唆されている。 物語はデーモン族との決着がつかぬまま終了し、約4か月後に公開された映画『マジンガーZ対デビルマン』においてその後もデーモン族と戦い続ける姿が描かれている。
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