チトクロームP450
【概要】 別名CYP。脂溶性の薬物を水溶性に変えて排泄させやすくする肝細胞内にある薬物代謝酵素。CYPには遺伝的に規定されたアイソタイプがあり、CYP1A2(~10%)、CYP2C9(~20%)、CYP2C19(~3%)、CYP2D6(~3%)、CYP3A4(~30)など、主なものは11種類、全部で約100種類ある。ある薬物の代謝に関与するCYPが欠損していると、体内に薬物が長く高い濃度で貯留することになる。また、薬物によってはCYPの酵素誘導、つまり肝細胞内での産生を高めるものもある。増えると代謝が進んで薬物濃度が早く低下する。
【CYPをめぐる薬物相互作用】 Bという薬がCYPの産生を誘導すると、Aという薬を代謝するCYPが増えるのでAの血中濃度は低くなる。Cという薬がCYPと親和性が高くてAよりも先に結合すると、CYPが減るのでAという薬の血中濃度は高くなる。さらにDという薬にCYP阻害作用があると、Aの血中濃度は高くなる。薬物代謝酵素も蛋白なので1塩基置換の変異体もある。
《参照》 薬物相互作用

チトクロームP450と同じ種類の言葉
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