ダラット・タップチャム鉄道31-200形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/10 08:13 UTC 版)
「フルカ・オーバーアルプ鉄道HG3/4形蒸気機関車」の記事における「ダラット・タップチャム鉄道31-200形」の解説
HG3/4 1、2、8、9号機の4機は1947年にブリークから鉄道で輸送され、その後レマン湖畔のル・ブヴレで船積みされてマルセイユ、シンガポール経由で旧サイゴンに陸揚げされて、当時のインドシナ鉄道会社 (CFI)に譲渡され、同鉄道が現在のベトナムで運行していたラック式鉄道であるダラット・タップチャム鉄道で31-201から31-204号機として使用されている。譲渡前後の機番は以下の通りとなっており、31-200形という形式名は便宜的なものである。HGe3/4 1 - CFI 31-201 HGe3/4 2 - CFI 31-202 HGe3/4 8 - CFI 31-203 HGe3/4 9 - CFI 31-204 同鉄道は1913-32年に当時のフランス領インドシナで開業したものであり、現在のニントゥアン省ファンラン=タップチャム市のタップチャムから標高約1500mの避暑地のラムドン省ダラットに至る1000mm軌間、全長84kmの路線で、途中3箇所計12.5kmに最急勾配125パーミルのラック区間が敷設されている。この路線では開業以降スイスのSLMおよびドイツのエスリンゲン製の車軸配置Dzz、ヴインタートゥール式の700形701-709号機(後の40-300形301-309号機)が使用されており、HG3/4形はこの増備機として導入されている。 同鉄道では機体後部の炭庫の拡大、焚口の拡大、空気ブレーキ化とそれに伴う補機類の変更、スノープラウの撤去、連結器の変更などの改造を実施して40-300形とともに運行されており、1950年前後にはベトナム側に運行が引継がれ、本形式もVHXの31-201から31-204号機となっている。しかしながら、その後ベトナム戦争の激化などの影響により、1967年には同線は運行を停止しており、本形式もダラットやタップチャムの車両基地跡に放置されていた。
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