ダイレクトオペレーション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 09:21 UTC 版)
「BTRON」の記事における「ダイレクトオペレーション」の解説
BTRONでは、画面上にあるものは基本的に全て、マウスや電子ペン等のポインティングデバイスで操作することが可能となっている。コンピュータに詳しくないユーザーにでも簡単に扱えるように、ウィンドウのサイズ変更はもちろんのこと、選択範囲の文章や図形は、そのままドラッグ・アンド・ドロップ(TRONでは俗に「つかんでポイ」という)操作で移動ないし複写できる。 アプリケーションの起動は、文書などの実身を示す仮身を、ダブルクリックするなどして起動するのが基本である。Mac OSにおけるファイルタイプやクリエータといったメタ情報によるアプリケーションの選択や、Windowsにおける拡張子連動と同様の操作であるが、BTRONでは基本的にはこれ以外にアプリケーションの起動方法がない。 たとえば、新規の文章を書き起こす場合、他では、編集対象を指定しないで、まずアプリケーションを起動する。BTRONでは、アプリケーションと一緒に実身の雛形が登録されており、それを実身複製することで作業を始める。具体的には「原紙集め」という特別のウィンドウを開き、そこから、文章の編集であれば「原稿用紙」という仮身をドラッグして、任意のウィンドウ中にドロップする。(通常この操作は仮身の移動だが、「原紙集め」アプリの特殊性により)新しい文書となる実身が複製され、その実身を指す仮身が作られる。 他のOSで一般的な、まずアプリケーションを起動してから、新規文書を作成する・既存の文書を読み込む、といった操作は、BTRONでは不可能である。「書く前に新しい紙か既存の文書を用意」などの現実の行動と合っているのでわかりやすいという人もいれば、他のOSと違いわかりにくいという人もいる。操作の主体をまず選択し、それに対する操作を指示する、というスタイルは、Xerox Starないしよりオブジェクト指向であったSmalltalkシステムに類似している。
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