タクシー数
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n 番目のタクシー数(タクシーすう、taxicab number、Ta(n)もしくはTaxicab(n)と表記される)とは、2つの立方数の和として n 通りに表される最小の正の整数と定義される。1954年にゴッドフレイ・ハロルド・ハーディとエドワード・メートランド・ライトが全ての正の整数 n に対し、Ta(n)が存在することを示した。その証明を利用すれば「2つの立方数の和として n 通りに表される正の整数」を見つけることはできる。ただしそれが最小の数であるかは保証されていないため、Ta(n)であるとは限らない。
- ^ Silverman (1983)
- ^ Dickson (1919, p. 552)
- ^ Hardy & Wright (2008, Theorem 235)
- ^ Quotations by Hardy - ウェイバックマシン(2017年8月29日アーカイブ分)
- ^ Ken Ono and Sarah Trebat-Leder (2016, 2017)
- ^ Numbers Count column of Personal Computer World, page 610, Feb 1995
- ^ "The Fifth Taxicab Number is 48988659276962496" by David W. Wilson
- ^ NMBRTHRY Archives - March 2008 (#10) "The sixth taxicab number is 24153319581254312065344" by Uwe Hollerbach
- ^ C. S. Calude, E. Calude and M. J. Dinneen: What is the value of Taxicab(6)?, Journal of Universal Computer Science, Vol. 9 (2003), p. 1196-1203
- ^ Tables of best known results (in May 2007) on Taxicab and Cabtaxi numbers
- ^ New Upper Bounds for Taxicab and Cabtaxi numbers
- ^ Silverman (1982)
タクシー数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 23:35 UTC 版)
「シュリニヴァーサ・ラマヌジャン」の記事における「タクシー数」の解説
ラマヌジャンの逸話として有名なものの一つに次のものがある。 1918年2月ごろ、ラマヌジャンは療養所に入っており、見舞いに来たハーディは次のようなことを言った。 「乗ってきたタクシーのナンバーは1729だった。さして特徴のない数字だったよ」 これを聞いたラマヌジャンは、すぐさま次のように言った。 「そんなことはありません。とても興味深い数字です。それは2通りの2つの立方数の和で表せる最小の数です」 実は、1729は次のように表すことができる。 1729 = 123 + 13 = 103 + 93 すなわち、1729が「A = B3 + C3 = D3 + E3」という形で表すことのできる数 A のうち最小のものであることを、ラマヌジャンは即座に指摘したのである。 このようなことから、リトルウッドは「全ての自然数はラマヌジャンの個人的な友人だ」と述べたと言われる。この逸話のため、1729は俗にハーディ・ラマヌジャン数やタクシー数などと呼ばれており、スタートレックやフューチュラマなどのSFや、ハッカー文化の文脈では「一見すると特に意味のない数」のような文脈でこの数が使われていることがある。ちなみに1729は、カーマイケル数でもある。 この逸話には続きがあり、ハーディが四乗数でも同様のものがあるのかを尋ねた所、ラマヌジャンは少し考えた後「あると思うが大きすぎて分からない」と答えたという。この直感は当たっており、実際、四乗数はそれより何桁も大きい数である。 635 318 657 = 1344 + 1334 = 1584 + 594 補足:上記でいう立方数は自然数を3乗した数のことであり、整数(0は含まず)を3乗した数として負の数まで含め、また絶対値が違う組み合わせからなる値は91が最小(絶対値が最小)である。 91 = 63 + (−5)3 = 43 + 33 詳細は「タクシー数」、「キャブタクシー数」、および「一般化タクシー数」を参照
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