セルを使う理由
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/10 01:42 UTC 版)
「Asynchronous Transfer Mode」の記事における「セルを使う理由」の解説
小さなデータのセルを使うことの目的は、データストリームの多重化において発生するジッタ(遅延の揺らぎ)を軽減することにある。 ATMはもともと音声信号のサポートに重点が置かれている。音声信号は遅延に敏感なため(人間の耳で許容できるのは20~30ms程度といわれる)、セルの組み立て(および復元)によるタイムロスを減らすにはペイロードが小さいほどよい。一方大容量データ(テレビ電話など)を扱うにはペイロードが大きいほどよい。この点でヨーロッパ案の32オクテットとアメリカ案の64オクテットの折衷でペイロードが48オクテットに決定された。 ATMが設計された時点では、155Mbps SDH(実データ135Mbps)は高速な光ファイバー通信とみなされ、 数多くのPDH接続は米国では1.544Mbps から 45Mbps程度の非常に遅いネットワークであった(ヨーロッパでは2Mbpsから 34Mbps)。 この速度では、最も長いパケットとなる1,500バイト(12,000ビット)のデータの送信には89マイクロ秒を要する。 1.544Mbpsの一次群速度回線などの遅い方の接続の場合は同じデータを送信するのに7.8ミリ秒を要する。
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