セブンプラザ_(山形県)とは? わかりやすく解説

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セブンプラザ (山形県)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/10 22:51 UTC 版)

山形中央開発株式会社
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本
990-0042
山形県山形市七日町2-7-2
設立 1973年11月[1][2]
業種 小売業
法人番号 7390001002058
事業内容 テナントビルや立体駐車場の運営
代表者 破産管財人 田中暁[1][2]
資本金 1920万円[1][2]
特記事項:2015年3月9日破産手続開始決定。2015年10月26日法人格消滅。
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セブンプラザ
SEVEN PLAZA
店舗概要
所在地 990-0042
山形県山形市七日町2-7-2
開業日 1974年昭和49年)6月29日[3]
閉業日 2017年平成29年)7月31日
正式名称 セブンプラザ
施設所有者 フージャースコーポレーション[4]
商業施設面積 4,497 m²[4]
営業時間 10:00 - 19:30
前身 丸久百貨店
後身 デュオヒルズ山形七日町タワー
最寄駅 JR山形駅
最寄IC 山形自動車道山形蔵王IC
外部リンク http://www.sevenplaza.co.jp/
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セブンプラザSEVEN PLAZA)は、かつて山形県山形市七日町に存在した複合商業施設である。

本稿では、2014年までセブンプラザを所有していた山形中央開発株式会社(やまがたちゅうおうかいはつ)についても記述する。

歴史・概要

開業 → 東北初の本格的ファッションビルとして

1974年(昭和49年)6月に開業[1]。山形市の中心市街地である七日町で営業をしていた。5階建てのビルであった。建物のビルは1956年に完成したもので、かつては百貨店の「丸久」が入居していた。松坂屋との業務提携を開始に伴い1973年に場所を移転[4]。「丸久」跡地の活用を目的に1973年11月に山形中央開発が設立され、翌年にセブンプラザとして再オープンした[1][2]

セブンプラザは開業時当初山形県はもちろん東北地方では初めての本格的なファッションビルとして注目され、主に女性向けファッションテナントが数多く入居していた他、映画館(後述)も5階に入居していた。セブンプラザも立地する七日町商店街の中心となる商業施設として活性化していった[4]

他店舗との競合、テナントの撤退、運営会社が破産

1980年代前半までは経営は順調であり、1981年12月期は3億3268万円の売上があった[1]。しかし、1980年代後半以降は、再開発ビル「AZ七日町」の開業、ニチイ山形店のビブレ転換、ダイエーのテナントビル化などにより、七日町を始めとした中心市街地同士での客の奪い合いが加速した。山形市郊外へのイオンモールの出店や、仙台市への消費人口の流出などが重なり経営は悪化[1][2]。これによりテナントの入退店が繰り返されるようになった[1][2]。2000年代に入ってからは売り上げの低下が加速したと同時に、不動産取得に伴う多額の負債を抱えるなどして財務状況も悪化していった[1][2]

このため、山形中央開発は2009年11月にARCとARC七日町パーキングプラザの不動産を他社へ譲渡するなどして債務の圧縮を図ろうとしたが[1][2]、2013年12月期の売上は約1億円にまで低下[1]。山形中央開発は2014年9月にセブンプラザの不動産をフージャースコーポレーション[4]へ売却したと同時に事業を停止した[1][2]

山形中央開発は事業停止の半年後である2015年3月9日に、関連会社である七日町パーキングプラザとマリエルと共に山形地方裁判所から破産手続開始決定を受けた[1][2]。負債総額は山形中央開発が約28億4000万円で、3社合計の負債総額は約37億9900万円となっている[1][2]。マリエルの営業権は破産手続開始決定前に他社へ譲渡されている[2]。山形中央開発と七日町パーキングプラザは同年10月26日に法人格が消滅した[5][6]

閉業

2010年代に入り、七日町商店街活性化のための七日町第5ブロック南地区の再開発事業計画が持ち出された。これについて地権者との協議が行われ、その結果セブンプラザと隣接するビルを解体することが2016年に公表された[7]。その後セブンプラザは2017年7月31日に全フロアの営業を終了し、閉業となった。テナントの1つだった100円ショップキャンドゥがアズ七日町に移転するなど、一部テナントは他の場所での営業を開始したが、営業を完全に停止したテナントもある[8]

解体後

2016年のビル解体の告知と同時に低層階に商業施設が入る高層マンションに建て替えることが告知されており、2018年4月よりビルの解体工事が行われている。マンションの名称は「デュオヒルズ山形七日町タワー」に決定。2020年度末の完成を目指し、工事が進められた[9]。2021年3月に竣工し、同年7月21日にはデュオヒルズ山形七日町タワーに隣接する商業施設「七日町ルルタス」をオープンさせた[10]

映画館

セブンプラザの5階には1986年3月15日から2006年11月までの20年以上にわたり2スクリーンの映画館が存在していた。当初は東日本ヘラルドによる『山形シネアート[注 1]という名称でスタートしたが、1990年フォーラムシネマネットワークに譲渡され、『ヌーベルフォーラム』(略称・ヌーベルF)[13]に改称。1984年7月25日に開業した『山形フォーラム1・2』[注 2]の別館として営業したが、2000年12月に霞城セントラル内にオープンしたシネマコンプレックス『山形ソラリス』[14]へと経営を集約させるため2001年3月30日をもって撤退[15][16]。同年7月14日、宮崎合名社に譲渡され、『シネマイータ』(cinema e'ta)[注 3]として再オープン[18]。既に存在していた山形シネマ旭などと共に「宮崎シネマチェーン」を形成していたが、2004年秋に宮崎合名社の映画館事業が、新たに設立された株式会社ムービーオンに譲渡されると[19]、それから2年後にシネマイータは賃貸借契約を終える形で閉館[20]。翌2007年12月23日には山形シネマ旭(2スクリーン)も完全閉館し、2008年4月26日、これらの後継施設に当たるシネコンのMOVIE ONやまがたがオープンした[19]

観客定員数
スクリーン ヌーベルF時代[16] シネマイータ時代[21]
1 144 120
2 99 90

脚注

注釈

  1. ^ 1990年の映画館(東北地方)「消えた映画館の記憶」を参照した[11][12]
  2. ^ 後にシネコン『フォーラム山形』として発展[14]
  3. ^ 静岡県浜松市にある映画館「シネマイーラ」とは無関係[17]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n TSR速報 山形中央開発(株)ほか2社東京商工リサーチ 2015年3月18日
  2. ^ a b c d e f g h i j k l 倒産・動向記事 山形中央開発株式会社など3社帝国データバンク 2015年3月18日
  3. ^ 山形県│全国都道府県別SC一覧│データ”. 一般社団法人 日本ショッピングセンター協会. 2019年8月29日閲覧。
  4. ^ a b c d e 山形セブンプラザ、再開発で解体へ-再開発に期待かける七日町(1)」『都市商業研究所』2016年9月23日。2025年7月10日閲覧。
  5. ^ 山形中央開発株式会社国税庁法人番号公表サイト
  6. ^ 株式会社七日町パーキングプラザ国税庁法人番号公表サイト
  7. ^ セブンプラザ:解体へ 高層マンションに建て替え 山形 /山形」『毎日新聞』2016年9月3日。2019年8月30日閲覧。
  8. ^ 旧セブンプラザ 各フロア店舗の移転閉店情報”. セブンプラザ. 2019年11月21日閲覧。
  9. ^ 山形市七日町、再開発事業が本格化 建物の解体工事進む」『山形新聞』2019年1月22日。2019年8月30日閲覧。
  10. ^ 山形市中心部に商業施設、21日オープン 3店舗、セブンプラザ跡地に」『山形新聞』株式会社山形新聞社、2021年7月7日。2021年7月8日閲覧。
  11. ^ 『映画年鑑 1987年版』時事映画通信社、1986年
  12. ^ 日本映画製作者連盟配給部会『映画年鑑 1990年版別冊 映画館名簿』時事映画通信社、1989年。
  13. ^ フォーラムシネマネットワークについて”. フォーラムシネマネットワーク. 2019年11月21日閲覧。
  14. ^ a b 長澤裕二 (2014年5月1日). “フォーラムの30年と未来に向けて”. メッセージ from フォーラム. フォーラムシネマネットワーク. 2025年7月10日閲覧。
  15. ^ 「山形で名画上映して十数年 『ヌーベルF』ついに幕 30日まで」『読売新聞』2001年3月8日
  16. ^ a b 「山形で名画上映して十数年 『ヌーベルF』ついに幕 30日まで」『読売新聞』2001年3月8日
  17. ^ 《セピア色の風景帖》第三十二回 映画館」『やまがたコミュニティ新聞』山形コミュニティ新聞社、2010年11月26日。2019年11月21日閲覧。
  18. ^ 「山形・14日オープン 『ヌーベルF』の跡地に新映画館 狙いはヤング『シネマe'ta』」『山形新聞』2001年7月3日
  19. ^ a b 「21世紀の国のカタチ」を考えた時、 物資的な豊かさから心の豊かさへ 東京一極集中から地域資源の発見へ、 そして経済主義から新しい価値の創造へ…。(会社概要)”. 株式会社ムービーオン. 2025年7月10日閲覧。
  20. ^ 「山形市のムービー・オン 入居先の要請受け 映画館『イータ』閉館へ」『山形新聞』2006年11月15日
  21. ^ 日本映画製作者連盟配給部会『映画年鑑2006別冊 映画館名簿』時事映画通信社、2005年

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