スーペル・トスカーナ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 05:32 UTC 版)
「イタリアワイン」の記事における「スーペル・トスカーナ」の解説
ワイン法や従来の格付け基準にとらわれずに造られるトスカーナ産の上質なワインを、とくにスーペル・トスカーナ(イタリア語版)と呼ぶ。 イタリアをはじめヨーロッパのワイン法では、歴史的にその土地で栽培されてきた品種を用いてワインを造ることが基本とされている。しかしトスカーナ地方では、敢えてそれを無視して、土壌と相性のよいフランス・ボルドー原産のカベルネ・ソーヴィニヨン種を植えて、カベルネ単独または古くからこの地方で栽培されてきたサンジョヴェーゼ種などとのブレンドによって、良質のワインを造ろうとする動きが活発である。当初、それらは格付け最下位のVdTや下位のIGTとして生産されていたが、品質の良さから世界的に評価が高まり、「スーパー・タスカン」と呼ばれて格付けを超えた大人気となった。現在ではサッシカイアをはじめとして、人気と評価を後追いする形でDOCに認定されるものもでてきている。 また同州のキャンティにおいて、赤ワインに白ブドウを混ぜて醸造することが長らく法的に義務付けられていたが、これに反発する生産者によって作り続けられたサンジョヴェーゼ100%の赤ワインも「スーパー・タスカン」に含められる。なお、現在では白ブドウを混ぜない赤ワインの人気によりワイン法が改正され、サンジョヴェーゼ100%でもキャンティ・クラッシコを名乗ることができるようになった。 また、スーパーVdTという呼称もあり、こちらはトスカーナ産に限らない呼び名であるが、2005年1月の時点では、こう呼ばれるものはトスカーナ産が中心となっている。
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