スーパーストリング‐りろん【スーパーストリング理論】
読み方:すーぱーすとりんぐりろん
スーパーストリング理論
宇宙のすべてを明らかにする究極の理論
スーパーストリング理論(超ひも理論)は、アルバート・アインシュタインの夢見た統一理論の候補であり、宇宙の物質やエネルギー、さらに時空の姿を明らかにするもっとも有力な究極の理論といわれています。この理論は1974年、ハンガリー出身でカリフォルニア工科大学の理論物理学者シュワルツによって提唱されたものです。理論の内容は、振動する10の-33乗cm程度の大きさのひもが基本単位であり、その振動の仕方やエネルギーによってすべての素粒子ができるというものです。
力の統一理論や重力の問題が解決される可能性も
スーパーストリング理論は、自然界のすべての物質は点状の素粒子ではなく、ひもからできているという考え方からはじまっています。点状の粒子をもとに量子効果を計算すると、無限大になってしまうのですが、ひもに拡張するとそれらが有限になるのです。その結果、この研究が進展するにつれ、これまでの物理学の課題であった力の統一理論や重力の問題が解決する可能性が出てきました。
未完成ながらも21世紀に大いに期待できる理論
スーパーストリングス理論は、もちろん宇宙論にも影響を与えています。この理論に基づく宇宙論では、宇宙は9次元の空間と1次元の時間で誕生し、誕生の10の-43乗秒後くらいで6つの空間の次元が縮み、残された1次元の時間と、膨張した3次元空間とで現在の宇宙が形成されたとされています。この6つの縮んだ次元は、小さすぎて人間の目には見えないのですが、およそ10の-33乗cmくらいまで小さくなっていると考えられています。スーパーストリング理論の「スーパー(超)」は超対称性理論の「超」なので、このことからこの理論は力の統一とともに、物質と力の統一をも含んでいることがわかります。残念ながら、このスーパーストリング理論は、なぜ6つの次元が縮んだのか、クォークなどの粒子をどうつくり出すのか、といった基本的な問題が非常に難解なためまだ完成していません。しかし、21世紀に期待できる物理学であるということはいえそうです。
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