スリーマイル島原子力発電所事故
別名:スリーマイル島原発事故、TMI原子力発電所事故、TMI原発事故、スリーマイルアイランド原発事故、スリーマイルアイランド事故
英語:Three Mile Island accident
米国ペンシルバニア州のスリーマイル島に建設されたスリーマイル島原子力発電所で1979年3月に発生した原発事故。「国際原子力事象評価尺度レベル5」と判断された世界有数の重大な原発事故となった。
スリーマイル島原子力発電所事故は、冷却システムが停止したことによる冷却水の喪失に起因して発生し、炉が「空焚き」状態となり、露出した燃料棒の炉心溶融(メルトダウン)および崩壊を引き起こした。ほどなく給水システムが復旧したことで、大爆発などには至らずに収束したが、この事故をきっかけとして米国では猛烈な反核運動が勃発した。
米国では、一時は原子力発電所の新設の計画があったものの、スリーマイル島原子力発電所事故の発生した1979年から2011年現在に至るまで、新規に原子力発電所が建設されていない。
なお、事故発生時の米国は、ほんの十数日ほど前に原発の炉心溶融事故を題材とする映画「チャイナシンドローム」が公開されたばかりであった。
スリーマイルアイランド事故
米国ペンシルベニア州のスリーマイル島原子力発電所二号機で昭和54年(1979年)3月28日に起きた事故。機器の故障、操作ミスなどが重なって起きたもの。
事故内容は、定格運転中主給水ポンプが停止した。自動的に補助給水ポンプが起動したが、弁が閉じていたため給水できず、炉内圧力が上昇した。自動的に加圧器の圧力逃し弁が開いて、原子炉が停止した。圧力が下がっても故障で弁が閉じなかったので非常用炉心冷却装置(ECCS)が働いた。
しかし人的ミスでこのECCSを停止してしまったため、炉心上部が露出し、炉心が溶融する事故となった。放射性希ガスと少量の放射性ヨウ素が環境へ放出されたが、放射線障害発生はなかったといわれている。
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