スペイン語圏の名前
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 01:25 UTC 版)
スペイン本土では一般に「名、父の第一姓、母の第一姓」で構成される。これが繰り返されることにより母方の姓は孫の代には消えてしまうが、希望すれば母方の姓を第一姓にすることも可能である。また結婚しても名前が変わらない。つまり、生まれた時の名が一生続くのである。したがって、両親が再婚した場合など、兄弟同士でも姓が異なる。 中南米のスペイン語圏では、姓は他の多くの国と同じ様に、基本的に父方から子へと父系相続で伝えられるのが基本となるが、個人の姓名を構成する部分の数は人によって異なる。名が最初に来る点では共通で、それに続く部分は父方の姓と母方の姓の一部または全部からなる。例えば「名、父方の祖父の姓、母方の祖父の姓」と3つの部分からなる名前がある。あるいは「名、父方の祖父の姓、母方の祖父の姓、父方の祖母の姓」「名、父方の祖父の姓、父方の祖母の姓、母方の祖父の姓」「名、父方の祖父の姓、父方の祖母の姓、母方の祖父の姓、母方の祖母の姓」と4つまたは5つの部分からなる姓名を持つ場合もある。 名の場合は一つの名によって構成される単純名と、二つの名(それ以上の場合もある)によって構成される複合名もある。たとえば政治家のホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロのホセ・ルイスは複合名である。複合名の人に対し、呼び掛ける場合は、フォーマルな場面では省略は通常しないが、親しい間柄、インフォーマルな場面では、どちらか一方を使用することが一般的で、どちらを使うかは自由で、呼ばれる側が希望する場合もあるし、同じ人に対して、ある人は第一要素のほうを、別の人は第二要素のほうを呼ぶということもある。また、多くの場合名前には決められた愛称形があり、それで呼ぶことも多い。また、複合名にはホセ・マリーアや、マリーア・ホセのようなものもあり、前者は男性名で、後者は女性名である。 例: Juan Ramón Jiménez Mantecón(Jiménezが父方の姓、Mantecónが母方の姓で、Juan Ramónは複合名) そしてその妻のZenobia Camprubí Aymar(Camprubíが父方の姓、Aymarが母方の姓)は Zenobia Camprubí Aymar de Jiménezが公的な正式名[要出典]となる。 また、例としてはパブロ・ピカソ#名前も参照。
※この「スペイン語圏の名前」の解説は、「人名」の解説の一部です。
「スペイン語圏の名前」を含む「人名」の記事については、「人名」の概要を参照ください。
- スペイン語圏の名前のページへのリンク