スペインワインの黄金期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/26 15:17 UTC 版)
「ナバーラ (DO)」の記事における「スペインワインの黄金期」の解説
1852年にはフランス・ボルドーでうどんこ病が発生して流行し、3年後の1855年にはナバーラ地方にも流行した。ナバーラでは深刻な問題には至らなかったが、うどんこ病に比較的強いアラゴン地方原産のガルナッチャ種が持ち込まれ、ナバーラ地方やリオハ地方でも栽培されるようになった。1860年代以降にはボルドーを含むヨーロッパ全土に害虫フィロキセラが蔓延したが、フィロキセラのスペインへの到来は遅れたため、フランスに向けたバルクワインの輸出で活況を呈し、特にエブロ川沿いの河岸地域ではオリーブ畑などからブドウ畑への転換が進んだ。 スペインにはフィロキセラを逃れてフランスから醸造家がやってきたが、広大な土地に野菜畑などが広がっていたナバーラ地方ではなく、すでに鉄道が敷かれていたリオハ地方に定住し、リオハ地方のワインの質を高めた。ナバーラ地方がカルリスタ戦争で政情が不安定だったことも、フランス人醸造家がナバーラ地方ではなくリオハ地方に向かった理由のひとつとされる。ナバーラ地方の1877年のブドウ栽培面積は3万ヘクタールだったが、1889年には4万8,000ヘクタールとなり、19世紀末には過去最高の5万4,500ヘクタールにまで増加した。
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