硫酸ジエチル
硫酸ジエチル
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/27 00:23 UTC 版)
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| 物質名 | |
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別名
ジエチル硫酸 |
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3D model (JSmol)
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| ChEBI | |
| ChEMBL | |
| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.000.536 |
| KEGG | |
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PubChem CID
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| RTECS number |
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| UNII | |
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CompTox Dashboard (EPA)
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| 性質 | |
| C4H10O4S | |
| モル質量 | 154.18 g·mol−1 |
| 外観 | 無色の油状液体 |
| 匂い | ペパーミント臭[1] |
| 密度 | 1.2 g/mL |
| 融点 | −25 °C (−13 °F; 248 K) |
| 沸点 | 209 °C (408 °F; 482 K) 分解 |
| 0.7g/100mL[1] | |
| その他の溶剤への溶解度 | エタノール、ジエチルエーテルに混和[1] |
| 危険性 | |
| GHS表示: | |
| Danger | |
| H302, H312, H314, H332, H340, H350 | |
| P201, P202, P260, P261, P264, P270, P271, P280, P281, P301+P312, P301+P330+P331, P302+P352, P303+P361+P353, P304+P312, P304+P340, P305+P351+P338, P308+P313, P310, P312, P321, P322, P330, P363, P405, P501 | |
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
| 引火点 | 104 °C (219 °F; 377 K) |
| 436 °C (817 °F)[2] | |
| 致死量または濃度 (LD, LC) | |
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半数致死量 LD50
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647 mg/kg(マウス経口)[3] |
| 関連する物質 | |
| 関連物質 | 硫酸ジメチル 亜硫酸ジエチル |
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特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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硫酸ジエチル(りゅうさんジエチル、英: Diethyl sulfate)は硫酸エステルの一種で、高い毒性と発癌性を持つ[4]有機化合物。ペパーミント臭のある無色の液体で、化学式はC4H10O4S。アルキル化剤として、フェノール類やアミン、チオール等にエチル基を導入する際に用いられる。
安全性
強力なエチル化作用を持ち、DNAをエチル化する。動物実験では発癌性が確認され、ヒトに対しても発癌性があると考えられている。国際がん研究機関ではIARC Group2Aと評価している[3]。日本の消防法では危険物第4類・第3石油類に該当する。毒物及び劇物取締法では劇物、船舶安全法や航空法では毒物としての扱いを受ける[1]。ウサギを用いた動物実験では、眼および皮膚に対し、壊死を含む重篤な腐食性が確認された[3]。水生生物には有害であるが、急速分解性があり生物蓄積性は低い[1]。
用途
有機合成化学において強力なエチル化剤として、医薬品・染料・農薬・界面活性剤(第4級アンモニウム塩)の原料・中間体として使用される[1]。
脚注
参考文献
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Buck, J. R. Park, M.; Wang, Z.; Prudhomme, D. R.; Rizzo, C. J. “9-Ethyl-3,6-Dimethylcarbazole (DMECZ)”. Organic Syntheses (英語). 77: 153.
{{cite journal2}}: CS1メンテナンス: 複数の名前/author (カテゴリ) - Shammi Theodore and P.S.T. Sai (2001). “Esterification of Ethanol with Sulfuric Acid: A Kinetic Study”. Canadian Journal of Chemical Engineering 79: 54. doi:10.1002/cjce.5450790109.
外部リンク
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