シュルティとスムリティ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 08:10 UTC 版)
インドの聖典はシュルティ(天啓)とスムリティ(聖伝)に分かれる。ヴェーダはシュルティに属する。 シュルティ(英語版)(天啓)古代のリシ(聖人)達によって神から受け取られたと言われ、シュルティ(天啓聖典)と呼ばれる。ヴェーダは口伝でのみ伝承されて来た。文字が使用されるようになっても文字にすることを避けられ、師から弟子へと伝えられた。後になって文字に記されたが、実際には、文字に記されたのはごく一部とされる。 ヴェーダ、ことにサンヒターの言語は、後の時代のサンスクリットとは異なる点が多くあり、特にヴェーダ語と呼ばれる。アヴェスター語とも極めて近く、言語学的にも重要である(例えばホートリ祭官(Hotṛ/Hotar)はアヴェスター語のザオタル(Zaotar(司祭官))に、ヴェーダで祭祀そのものを示すyajñaはアヴェスター語のYasna(崇拝・祈祷)に対応する。ヴェーダ語の冒頭に置かれる定型句yajāmaheはアヴェスター語のyazamaide(われらは崇拝す)である)。 スムリティ(英語版)(聖伝)聖典には、他にリシ達によって作られたスムリティ(古伝書)があり、ヴェーダとは区別される。スムリティには、『マハーバーラタ』・『ラーマーヤナ』・『マヌ法典』などがある。
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