シケインでの接触
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 09:42 UTC 版)
「1989年日本グランプリ (4輪)」の記事における「シケインでの接触」の解説
残り10周を切る頃にはプロストの背後にセナが肉薄し、オーバーテイクのタイミングを窺う展開となった。決勝前、プロストはウィングを寝かせてストレートスピードを稼ぐセッティングに変更しており、セナがシケインで差を詰めると、プロストが最終コーナーからホームストレートにかけて引き離すというラップが続いた。 残り6周となった47周目、セナは130R立ち上がりで勝負を仕掛け、シケインへのアプローチでブレーキを遅らせプロストのインに飛び込んだ。プロストは一瞬虚を突かれたが、すかさずステアリングをイン側へ切り込んだ。セナはブレーキングでイン側の優位を確保していたが真横には並んでおらず、プロストにラインを被せられた。2台のマクラーレンは接触し、ホイールを絡ませたままコース上に停車した。プロストは掌を上にかざすゼスチャーを見せ、対照的にセナは両手でヘルメットを抱えた。 プロストは直ちにマシンを降りてリタイアしたが、セナはコースマーシャルにコース復帰を補助するよう指示した。押し掛けによりエンジンが再始動し、セナはシケインの退避路を通過してトップのままコースに復帰した。しかし、接触でフロントウィングが破損したため、1周後にピットインしてノーズコーンとタイヤの交換作業を行った。リタイアしたプロストはマクラーレンのピットに戻らず、コントロールタワーに向かった。 一連のタイムロスにより、ベネトンのナニーニがトップに浮上したが、ニュータイヤに履き替えたセナが猛追し、51周目のシケインでインを突いた。ナニーニはブレーキロックしながらも無理には抵抗せず、セナがトップを奪回し、53周目のチェッカーを先頭で受けた。
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