サウジアラビアの公証人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/07 03:25 UTC 版)
サウジアラビアにはイスラム法(シャリーア)に基づく公証人がいる。サウジアラビアでは契約において公証人による証明書を求めることは一般的に行われており、公証人の活躍の場は非常に広く、一般人が公証人を利用することは日常的に行われている。シャリーアでは法手続きにおいて証人を求める物が多数あり、公証人は証人になったことを証明する証書を発行する。シャリーアに基づく制度であるため、公証人はイスラム教徒(ムスリム)であることが必須条件となる。 公証人が必要とされる事例として以下の様なものがある。 異教徒がイスラム教徒に改宗する場合には、二人以上のムスリムの証人が必要である 結婚する場合には結婚を認める公証人の証明書が必要である。サウジアラビアにおける結婚は日本のように役所に婚姻届を出す必要が無く、公証人二人に結婚証明書を発行してもらうことで法的に成立する。このため、行政機関が認めなくても公証人が認めると法的に有効になってしまうため、幼い子供の結婚が社会問題化することがある。あまりに早すぎる早婚を禁止するために、国王が9歳以下の結婚に証書を発行しないように公証人に対して勅令を出している。 財産を担保とする場合には担保になったことを証明する証人が必要であり、場合によっては公証人が担保物権の占有や管理も行う。 日本とサウジアラビアの間で企業同士が契約を結ぶ場合や物を輸出する場合などに、公証人による証明書が必要である。日本側の公証人がムスリムである必要は無く、日本の法制度で認められている公証人で良いとされている[要出典]。
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