コンピュータ業界に与えた影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 02:59 UTC 版)
「NeXT」の記事における「コンピュータ業界に与えた影響」の解説
NeXTは商業的に成功したとは言えないが、コンピュータ業界に与えた影響は大きい。NeXTcubeとNEXTSTEPがリリースされた1988年以降、他社はNeXTのオブジェクト指向システムをエミュレートし始め、オブジェクト指向プログラミングとグラフィカルユーザインタフェースがより一般化していった。Appleは1989年、次世代パソコン向けにNEXTSTEP同様オブジェクト指向の開発・実効環境のOSを構築するプロジェクトTaligentをIBMやHPと共同で開始した。 シャープの矢板事業部はX68000シリーズに続く次のプラットフォームとして試作機を製作しており、その仕様においてはNeXTを強く意識したものであったとされる。一部の層に対して一定のヒヤリングも秘密裏に行われたが、結局日の目を見ることは無かった。 マイクロソフトは1991年にCairoプロジェクトを発表。Cairoの仕様にも同様のオブジェクト指向ユーザインタフェースが含まれていた。プロジェクト自体は最終的に中止されたが、一部の要素はその後のプロジェクトに受け継がれた。1994年、マイクロソフトとNeXTは共同でOPENSTEPをWindows NT上に移植する作業を開始し、1996年9月、OPENSTEP Enterpriseとしてリリースされた。 WebObjectsは当初5万ドルという高価格で発売されたためもあり、広く使われることはなかったが、動的ページ生成が可能な初期のWebサーバとして歴史的に重要であると言えよう。WebObjectsは2010年以降Appleの製品リストから外れており、かつてのようにmacOSに付属されなくなりバージョンアップも停止しているが、Apple StoreやiTunes Store、App Store等のAppleの各種サービスを支えるベースシステムとして利用されている。
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