コンタクトモード(Contact Mode)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/10 16:14 UTC 版)
「原子間力顕微鏡」の記事における「コンタクトモード(Contact Mode)」の解説
カンチレバー先端の平板部分に当てたレーザーの反射光を、4ないし2分割のフォトダイオードの中心で測定する。探針が試料表面に近づくと、探針と試料表面原子との原子間力によりカンチレバー(探針)が試料表面に引き寄せられ、変形して接触(コンタクト)する。この変形のために反射光の角度が変わり、フォトダイオードの上下の領域の光起電力に差が生じる。この起電力の差がなくなる(=探針の変位を一定にする)ようにカンチレバーもしくは試料を上下させながら、試料をなぞるようにスキャンする(零位法)。このときの制御信号が試料の表面状態(凹凸の様子)として観察される。 カンチレバーおよび試料の位置変更は、圧電アクチュエータの圧電効果による変形を利用して制御している(観察する領域のサイズは数nm~数十µm程度であり、このスケールで移動を精密に制御する必要があるため。)。測定が容易だが、接触時に働く強い力や摩擦のためにやわらかい試料を損傷する場合がある。
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