コンセプトを同じくする装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 02:35 UTC 版)
「自動空戦フラップ」の記事における「コンセプトを同じくする装置」の解説
1930年代に設計されたメッサーシュミット Bf109は手動式フラップとは別に、低速時の空力性能向上と同時に空戦時の旋回性の向上あるいは耐失速性の向上のため、迎え角によって発生する前縁下部の空気圧差で調整される自動スラット(前縁フラップの一種)を装備しており、高く評価されていた。これに倣ってスラットを採用する例は他にもみられ、超音速戦闘機の時代にもF-4、MiG-23などに採用された。 また、60年代以降はコンピュータによる航空機の自動制御システムが進化している。現代航空機においては、フラップは離着陸時だけでなく、旋回や水平飛行時にも操縦装置のコンピュータによって、他の動翼と複合的に自動で動作するものになっている。これは自動空戦フラップとコンセプトを同じくするものであるが、同時に自動でフラップが動作する事が空戦時に限られない事と、自動制御がフラップに限られたものでなくなった事を意味し、「自動空戦フラップ」とあえて呼称する事はなくなり、「空戦フラップとしても用いられる」といった、フラップの機能のひとつとして言及される事がほとんどである。あるいは総合的な機動性向上に用いるという事で「機動フラップ」といった呼称を使う例もある。 例外的なものとして、F-5戦闘機のE/F型は「空戦フラップ」を採用したとされるが、これは当初のA/B型には装備されていなかった自動制御のシステムが、改良時にフラップに関して付加されたため、フラップによる空戦性能の向上が特筆されたからである。
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