ケネディ裁判官の補足意見
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 13:59 UTC 版)
「テキサス州対ジョンソン事件」の記事における「ケネディ裁判官の補足意見」の解説
ケネディ裁判官は、ブレナン裁判官の意見に結論においては同意した上で、次のような補足意見を執筆した。 ……なぜなら、我々の前には、純粋な憲法の命令に反すると判断されるべき明確かつ単純な制定法が提示されているからである。その帰結については、ほかならぬ我々がその責を負わねばならない。厳然たる事実として、ときに我々は、我々自身が好まぬ判断を下さざるを得ない。我々がそのような判断をするのは、それが正しいからである。法や憲法に照らして判断すればそのような結論に至ることが強いられている、という意味において正しいからである。そして、我々は、判断に際しての手続を非常に重く見てこれに携わっていることから、稀な事件を除き、その結果に対してわざわざ嫌悪の念を表したりはしない。それは、その判断を支配している尊い原理を損ねることを恐れるがゆえなのかもしれない。本件は、そのような稀な事件の一つである。……象徴とは、得てして我々自身の手で作り上げられるものである。だが、国旗は、アメリカ人が共有する信条、法と平和に対する信頼、そして人間精神を支える自由を表現するもので一貫してあり続けている。本日ここにある事件は、それらの信条が我々に課している代償を否が応でも認識せしめるものである。痛恨の極みではあるが基本的なこととして、国旗は、それを侮蔑し手にとる者をも保護しているのである。
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