クロスギヤレシオ
変速機の各ギヤ比間隔が広がらず、近い段差で構成されているギヤレシオ。かつては手動3速、4速の変速機もあったが、現在は5速が普通で高性能車では6速になったので、ギヤ比もお互いに接近させることが可能になった。レーシングカーなどではエンジントルクが高速域に偏っているので、変速時にエンジン回転を落とさないよう、非常に小さい段間比(クロスレシオ)を用いる。また大排気量のデイーゼルエンジン車では500~2500rpmが常用回転範囲であり、10~12段のクロスギヤレシオを用いる。一般的には、スポーツタイプのMTに使われるギヤレシオで、エンジンの最高出力回転域を使用して走行できるように、各ギヤレシオを近づけて設定する。実際の運転では、常にエンジン回転を上げて走行するようなスポーツドライビング時に威力を発揮するが、6速のギヤ比を小さくすることで、巡行時のエンジン回転数を低めに保ち、実用燃費低減と静粛性確保をはかったものもあり、一般車にも6速にしたものが近年多くなっている。
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