クライム・ストーリーの名手
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 00:09 UTC 版)
「推理小説」の記事における「クライム・ストーリーの名手」の解説
「チョコレート工場の秘密」「チキ・チキ・バン・バン」などでも知られるロアルド・ダールは、賭けに取りつかれた人間心理の短編集『あなたに似た人』で、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞の短編賞を受賞。特に「南から来た男」や「おとなしい凶器」は複数回ドラマ化されている。 ロバート・トゥーイ(Robert Twohy )は「さよなら、フランシー」で男女双方の姿を使い分けて生活し、知人隣人に性別を微塵も疑われない作家の完全犯罪を描き、TVシリーズ「ヒッチコック・サスペンス」にも原作を提供した。女装作家フランシス・スコットものはシリアスだが、トゥーイのもう一人の主人公ジャック・モアマンものは死体を埋めたと警察に誤認させ自宅の畑を開墾させるなどのユーモア短編。短編集『物しか書けなかった物書き』には殺人(粛清)シーンなしで犯罪組織の非情さを綴る「探偵の出て来ないハードボイルド」ものがある等と作風の幅が広い。 ジャック・リッチーは軽妙な文体が特徴で、主人公には夜しか活動できないモンスター探偵カーデュラと、周囲を刮目させる名推理を披露しながら最後に真犯人を間違えてしまう迷刑事ターンバックルの二人がいる。ヘンリー・スレッサーやシオドア・スタージョンなどもクライム・ストーリーを多作し、ロッド・サーリングの「トワイライトゾーン」などでテレビ映像化されている。
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