キャッチ・ミー・フー・キャン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/22 01:21 UTC 版)



キャッチ・ミー・フー・キャン(英語:Catch Me Who Can)はリチャード・トレビシックによって製造された4台目にして最後の蒸気機関車である。1808年にイングランドのブリッドノースの工場でジョン・アーペス・ラストリックとHazledineによって製造された。トレビシックによって現在のロンドンのユーストン・スクエア駅の南に位置するブルームスベリーで"蒸気サーカス"として円形の軌道上の走行が公開実演された。
性能
機関車の最高速度は12 mph (19 km/h)に達した。重すぎたので比較的脆弱な鋳鉄製の軌道が使用中に破損して脱線した。
機構
機構は以前の機関車よりも単純だった。水平に備えられた気筒、はずみ車と歯車式伝動は尚ボイラーに納められた垂直の気筒、連接棒によって直結された一組の車輪によって置き換えられた。ボイラーはトレビシックの使い慣れた内部火室反転式煙道ボイラーだった。
複製
原型の機関車が製造された近くのSevern Valley鉄道の工場でトレビシック200慈善事業によって複製品が製作中である。2011年12月の時点ではある程度は完成したものの、まだ自力での走行はできないが作業は着実に進みつつある[1]。
出典
- ^ “Catch Me Who Can”. 2018年3月31日閲覧。
関連項目
- 1830年までのイギリスの鉄道交通の歴史
外部リンク
- 1808 - Trevithick's 'Catch me who can' (Incorrectly gives site as Torrington Square instead of UCL Chadwick Building)
- 'Catch-Me-Who-Can', 1808 (Incorrectly gives site as Euston Square instead of UCL Chadwick Building)
- Trevithick's circle - Prof. Nick Tyler UCL
- Cruchley's Plan 1827 site of Trevithick's 1808 steam circus, now underneath the UCL Chadwick Building.
- Bowle's Plan 1806 an earlier plan of the area.
- Richard Trevithick : Cornwall's Pioneer of Steam (Incorrectly gives site as Euston Square instead of UCL Chadwick Building)
- The new 'Catch Me Who Can' replica
- www.steam-circus.info - Compilation of research on the exact location of Steam Circus and some new ideas
キャッチ・ミー・フー・キャン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 04:49 UTC 版)
「リチャード・トレビシック」の記事における「キャッチ・ミー・フー・キャン」の解説
1808年、トレビシックは新たな蒸気機関車を製作し、キャッチ・ミー・フー・キャン(Catch Me Who Can) 号と名付けた。実際の組み立てはシュロップシャーのブリッジノースで、ジョン・ヘーズルダインとジョン・アーペス・ラストリック(英語版)が行い、デービス・ギディの娘が名付け親となった。この機関車は、ペナダレンで走ったそれとは異なり、シリンダーを縦に積み、動力伝達は歯車ではなくロッドであった。この機関車をロンドン(現在のユーストン・スクエア駅の南)で円形に敷いたレールの上を走らせた。考古学的調査により、現在のユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの中心的建物である Chadwick Building の建っている場所にレールがあったことが明らかとなった。 乗車料も含め入場料1シリングを徴収しつつ、蒸気機関車が馬よりも高速であることを広く知らしめようとした。名前(翻訳すると「捕まえてごらん」となる)に反して速度は時速8キロほどで、走れば楽に追いつけるほどであったという。やはり線路の強度不足が問題となり、あまり評判にもならなかった。 その結果に落胆し、トレビシックは蒸気機関車開発から身を引く。
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