キック
人力でエンジンをスタートさせる方法。エンジンから出ているキックスターターレバーを蹴り込むのでキックという。 どのようなエンジンでも止まっている状態から動き始めるにはきっかけとなる動力がいる。つまり、何らかの外部動力を使ってエンジンを回転させ、吸気、圧縮、爆発、排気という一連の作業を行なう必要があるのだ。このキッカケを得たことによってエンジンは初めて回転し始める。これはセル始動にせよ、キック始動にせよ絶対の条件だ。 またエンジンは排気量が大きくなるにつれてこのきっかけに必要な力も大きくなるという性質を持っている。つまり排気量が大きくなるほどキック始動には大きな力が必要になるのだ。そのためキックスターターを備えたエンジンにはデコンプと呼ばれるシリンダー内の圧を抜いて、より始動を簡単にする機能を備えたモデルもある。いずれにせよキックはコツをつかむまでが大変で、慣れないうちに真夏の太陽の下でやろうものなら、たちまち汗だくになってしまう。ただ、バッテリーが上がってもエンジンをかけられるので、いざというとき非常にありがたい。 現在、キック始動のみという車両はSR400や一部のオフロード車ぐらい。ほとんどのモデルにおいてセルスターターが採用されており、キックスターターが付いていてもセルスターターと併用という車両が多い。
【関連用語】オフ車 デコンプ
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