ガーター騎士団の創設
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「エドワード3世 (イングランド王)」の記事における「ガーター騎士団の創設」の解説
エドワード3世はアーサー王の円卓の騎士に強い憧れを持っていたと言われ、クレシーの戦いに凱旋してイングランドに帰国した後、イングランドの守護聖人セント・ジョージへの献身を精神的支柱とする騎士団の創設を考え、1348年8月6日にガーター騎士団を創設した。ガーター騎士団は十字軍を契機に創設されたテンプル騎士修道会のような宗教的組織とは異なる、最初の世俗騎士団だった。ウィンザー城周辺から大工と石工を集め、城内にガーター騎士団の本拠地となるカレッジを建設した。最初の騎士団員26名は二組に分けられ、一組はエドワード3世以下13名、もう一組は黒太子以下13名で構成された。 その団員章であるガーター勲章は、ガーター、頸章、星章、レッサー・ジョージ(肩から掛ける綬を止める物)から成り、左脚にガーターを付けるのが特徴である。ガーターを左脚に付けるようになった理由は、次の伝説がよく知られている。エドワード3世が舞踏会でソールズベリー伯爵夫人ジョアン(後のエドワード黒太子妃)とダンスを踊っていたとき、伯爵夫人の靴下止め(ガーター)が外れて落ちてしまい、伯爵夫人は恥かしさで立ちすくんでしまった。それを気遣ったエドワード3世はガーターを拾い上げると自分の左脚につけて「Honi soit qui mal y pense(悪意を抱く者に災いあれ)」と叫び、伯爵夫人の窮地を救ったというものである。 この伝説の真偽は不明だが、「Honi soit qui mal y pense」は騎士団のモットーになっている。エドワード3世が創設したガーター勲章(ガーター騎士団)は今日までイングランド最高勲章として連綿として続いている。
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