カルナの最期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 03:23 UTC 版)
戦争十七日目でカルナはアルジュナと一騎打ちの機会を得る。この時、アルジュナに恨みを抱く竜王アシュヴァセーナは、矢に化けてカルナの箙に潜んでいた。一度は知らずにこれを放つが、クリシュナがアルジュナの戦車を地中に沈めたことで、カルナはアルジュナの首を落し損ねる。再び矢をつがえようとしたカルナは、箙に再び入ろうとした矢を呼び止める。矢は自らを使ってアルジュナを倒すようカルナを唆すが、カルナは自身の力でアルジュナを倒すと主張し退け、戦車が埋まって動けないアルジュナに別の矢を射かける。アルジュナはこれに対し数倍の矢を射返し、それによりカルナは意識朦朧というところまで追い詰められるが、アルジュナはカルナの首を落すことを躊躇う。クリシュナの進言により矢を放つも、この隙に意識を取り戻したカルナは再び応戦する。しかしその瞬間に、パラシュラーマから受けた呪いによりブラフマーストラの呪文を失念し、戦車の車輪が地中に沈む。カルナは、クシャトリヤの法を持ち出し、戦車を引き上げるまで攻撃の手を緩めるよう求めるが、クリシュナはそれまでのカルナの悪行を指摘し、カルナは恥じ入る。放たれるアルジュナの攻撃を戦車を降りたままカルナは迎え撃っていたが、ついにアルジュナのアンジャリカ(合掌という意味)矢により、その首が切り落とされた。カルナの死を知ったドゥルヨーダナは、悲憤の涙を流し、その死を悼んだ。死後、カルナは昇天し、スーリヤと一体化したとされる。 戦後、カルナはクンティーの告白により、パーンダヴァ達の兄として迎え入れられ、その死を悼まれる。特にユディシュティラは、自らの兄を弟に殺させてしまったことを深く後悔し、王位を捨てて森へ隠遁することを考えるまで思い詰めている。
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