カラスノゴマとは? わかりやすく解説

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からす‐の‐ごま【×烏の×胡麻】

読み方:からすのごま

アオイ科一年草山野荒れ地生え、高さ約60センチ卵形で先がとがる。秋、黄色い5弁花が咲く。実は細長い角状


カラスノゴマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/07 21:46 UTC 版)

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カラスノゴマ
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : アオイ類 malvids
: アオイ目 Malvales
: アオイ科 Malvaceae
亜科 : Dombeyoideae
: カラスノゴマ属 Corchoropsis
: カラスノゴマ C. crenata
学名
Corchoropsis crenata Sieb. et Zucc.
和名
カラスノゴマ

カラスノゴマ Corchoropsis crenata Sieb. et Zucc. は、黄色い花を付ける1年草。花の中央から仮雄蕊が特別に長く突き出しているのが目立つ。

現在のAPG分類体系ではアオイ科に分類される。従来の分類ではシナノキ科若しくはアオギリ科に分類されていた。

特徴

直立する1年生草本[1]の断面は丸く、直立に伸びて高さ30-60cmになる。は卵形で先端は少し尖り、基部は丸いか裁ち切ったような形で、縁には先の尖らない鋸歯が並ぶ。葉身は長さ2-7cm、幅2-4cmで葉柄は長さ1-2cm。葉身の表と裏の両側に星状毛がある[2]

花期は8-9月。葉腋から1つずつ黄色いを付ける。花柄は長さ1-2cmで、萼片は長さ6-8mmで線状披針形、先端は尖っており、外側に星状毛がある。花弁と萼片はいずれも5個。萼片は開花時には完全に反り返る。花弁は倒卵形で長さ7-10mm。花の真ん中から5本の長い突出物があるが、これは仮雄蕊であり、長さ7-9mmあって先端は曲がる。雄蕊は仮雄蕊よりずっと短くてその基部にあり、数は10で、間に仮雄蕊を挟んで配置している[3]。この花は俯きに咲く[4]

果実は蒴果で長さ2.5-3.5cm、幅3mmで少し曲がっており、表面は星状毛に覆われる。果実は3片に裂開し、裂開するとジグザグ状に曲がった中心の軸が見える[5]。種子は卵形で3mmに満たず、横向きに隆起腺がある。

和名は蒴果の形が角状の円筒形で、ゴマのそれに似ることによるとも[6]、種子がゴマのようであるから[7]とも。

分布と生育環境

本州の関東以西から九州にかけて見られる。国外では朝鮮中国に分布する[8]。 山野や荒れた畑地の路傍などに生える[9]

類似種など

カラスノゴマ属には東アジアから日本にかけて数種があるが、日本国内には本種しかいない。黄色い花はよく目立ち、真ん中から突き出した仮雄蕊が独特なので判別は容易。

利用

茎の繊維の代用として利用したことがある[10]

出典

  1. ^ 以下、主として佐竹他(1982),p.239
  2. ^ 北村・村田(1961),p.70
  3. ^ 牧野(1961),p.384
  4. ^ 朝日新聞社(1978)p.835
  5. ^ 牧野(1961),p.384
  6. ^ 堀田(1997),p.122
  7. ^ 牧野(1961),p.384
  8. ^ 佐竹他(1982),p.239
  9. ^ 牧野(1961),p.384
  10. ^ 堀田(1997),p.122

参考文献

  • 佐竹義輔大井次三郎北村四郎他『日本の野生植物 草本II 離弁花類』,(1982),平凡社
  • 北村四郎、村田源 『原色日本植物図鑑・草本偏II』、(1961)、保育社
  • 牧野富太郎、『牧野 新日本植物圖鑑』、(1961)、図鑑の北隆館
  • 堀田満、「ツナソ」:『朝日百科 植物の世界 7』、(1997)、朝日新聞社:p.121-123
  • 朝日新聞社、『朝日百科 世界の植物』、(1980)


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