カットーリカ・デル・ヴェーネト銀行売却
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「ヨハネ・パウロ1世 (ローマ教皇)」の記事における「カットーリカ・デル・ヴェーネト銀行売却」の解説
1972年に、ルチャーニが総大司教を務めていたヴェネツィアで聖職者や低所得者層への低金利融資を行っていたカットーリカ・デル・ヴェーネト銀行(Banca Cattolica del Veneto)が、バチカンの運営資金調達や資金管理などの財政を取り仕切るバチカン銀行(正式名称は「宗教事業協会」、Istituto per le Opere di Religioni/IOR)の総裁で、マフィアやロッジP2などの秘密組織と深い関係を持っていたアメリカ生まれのポール・マルチンクス大司教と、バチカン銀行の主力取引行であるアンブロシアーノ銀行のロベルト・カルヴィ頭取の、脱税と株式の不法売買のために秘密裏に売却された。 これに対して、ルチャーニ総大司教はバチカンに抗議をしたものの、マルチンクス大司教がパウロ6世から直々にバチカン銀行総裁に任命されていたことから、パウロ6世へ累が及ばないように巧みに抗議を行ったことなどがパウロ6世に感銘を与え、パウロ6世からの信頼を勝ち取った。このことも影響し、翌年の1973年には枢機卿に選ばれた。
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