オートバイ輸送対応車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 07:03 UTC 版)
「国鉄ワキ5000形貨車」の記事における「オートバイ輸送対応車」の解説
物資別適合貨車の一種で、本田技研工業鈴鹿工場からのオートバイ出荷用に名古屋鉄道管理局が、ヤマハ発動機からのオートバイ出荷用に静岡鉄道管理局が、それぞれワキ5000形の改造を行っていた。 名古屋鉄道管理局のものは、1966年(昭和41年)に名古屋工場でまずワキ5086を改造し、その結果を受けて1967年(昭和42年)3月にさらにワキ5000 - ワキ5003、ワキ5181 - ワキ5184、ワキ5206 - ワキ5209の合計12両が同じく名古屋工場で改造された。改造内容はオートバイを2段に積載できるようにするため、床からの高さ1,160 ミリの位置に中間床を設けたものである。これにより50 ccまたは65 ccのバイクを上下段それぞれ56台ずつ、合計112台積載できるようになっている。緊締方式も独自のものが工夫された。破損を防ぐために突放禁止扱いとされた。工場に近い加佐登駅常備として、博多港駅・長町駅への輸送が行われていた。1972年(昭和47年)・1973年(昭和48年)の両年に7両がワキ7000形へ再改造されている。 静岡鉄道管理局のものはワキ5210を改造したもので、同じく名古屋工場で1967年(昭和42年)に改造を行った。中間床を設置する点は同じである。緊締方式は名古屋鉄道管理局とは異なる方式を採用し、実際に博多港駅まで輸送する試験を行ったが、こちらは実際には採用されなかった。静岡鉄道管理局ではこの後、ワム80000形の改造でオートバイ輸送を行っている。
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