オランダの現状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 06:37 UTC 版)
オランダ(EU加盟国)は、ロッテルダムにおける1979年の地方選挙で外国人参政権を認めた。この動きは1985年までに全国に拡がることとなった。導入後およそ20年たった2000年の時点の移民世代の投票行動の分析によれば、移民世代による支持政党の内訳はほぼオランダ国籍所持者と同じであり、労働党(Partij van de Arbeiders)の支持率が若干高くなっている程度の差異に過ぎず、また固有の政治的利害を主張するエスニック小政党の乱立は生じておらず、これは「移民有権者の投票行動と政党の戦略とが相互作用となり、オランダ社会の移民に対する求心力は遠心力を凌駕する結果となっている」とする見解もある。しかし2002年5月6日、移民制限やイスラム教批判などを説いていた政治家ピム・フォルタインが暗殺されたり、2004年11月2日に同じくイスラム批判を含む内容の映画を製作したテオ・ファン・ゴッホが暗殺されるなどの事件(テオ・ファン・ゴッホ暗殺事件)が相次いで起こり、外国人への“寛容”政策の見直しも行われるようになってきている。
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