オデュッセイアとの類似
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 14:48 UTC 版)
「百合若大臣」の記事における「オデュッセイアとの類似」の解説
坪内逍遙は、古代ギリシアの詩人・ホメロスが謡った叙事詩「オデュッセイア」がなんらかの形で(あるいは室町時代にポルトガル人の手により)日本に伝えられ、それが翻案されたものこそが「百合若大臣」であるとの説を、1906年(明治39年)に『早稲田文学』誌上「百合若伝説の本源」で発表した。 オデュッセイアのラテン語での発音「ユリシス」と「百合」が似ていることや、主人公・オデュッセウスの留守を守る妻・ペネローペーが織物をして時間を稼ぎ、求婚者をかわす逸話が、百合若の妻の行いを思わせるからである。 坪内は、伝来の道筋として「いずれの国人」にもたらされたか不明であると断りながら、あるいは「堺や山口を経」たものとの思いつきに達したとする。これは室町時代にやってきた「南蛮人」・「ポルトガル人宣教師」による伝播説だと捉えられている。南蛮伝播により強く執着したのは、この坪内よりも新村出(『南蛮記』、1915年)であった。
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