ドイツ平和賞
別名:独平和賞、オットー・ハーン平和賞、オットー・ハーン・プライズ、オットー・ハーン平和メダル
ドイツ国連協会ベルリン・ブランデンブルク支部が実施している、平和と人道のための取り組みを続ける人物を顕彰する制度。原子核分裂の発見者でノーベル化学賞受賞者のオットー・ハーンに因んで創設された。「ドイツ平和賞」は通称である。
ドイツ平和賞の受賞者には「オットー・ハーン平和メダル」が贈られる。1988年からベルリンで授与式が行われている。過去の受賞者には、冷戦終結に寄与した元ソビエト連邦大統領ミハイル・ゴルバチョフ、全体主義を厳しく批判した哲学者カール・ポパー、反人種差別の活動でも知られるボクサーのモハメド・アリなどがいる。
2013年には元広島市長・秋葉忠利にドイツ平和賞が贈られた。核廃絶を訴える取り組みが評価されたものであるという。
関連サイト:
ドイツ国連協会、秋葉忠利氏にオットー・ハーン平和メダル授与 - ドイツ連邦共和国大使館・総領事館 プレスリリース 2012年11月27日付
オットー・ハーン平和メダル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/25 16:10 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動オットー・ハーン平和メダル(英語: Otto Hahn Peace Medal、ドイツ語: Otto-Hahn-Friedensmedaille)は、ドイツの化学者・物理学者オットー・ハーンにちなんで命名されたドイツ国連協会が授与する賞。この賞は1945年8月のアメリカ合衆国空軍の広島と長崎への原子爆弾投下以来、ハーンが平和と人道主義への政治活動に尽力したことにちなんで創設された。
1988年に彼の孫であるデートリッヒ・ハーンによって創設され、ドイツ国連協会によって「平和と国際理解のために特筆する活動」に従事した人物や組織に授与されている。伝統に則り、金がはめ込まれた革で綴られた証書とあわせて、金メダルがベルリン市長とドイツ国連協会会長から2年に一度、12月17日に授与される。
1938年12月17日、ベルリン・ダーレム地区でオットー・ハーンはアシスタントのフリッツ・ストラスマンとウランの新しい反応(のちに共同研究者リーゼ・マイトナーが甥で物理学者であるオットー・ロベルト・フリッシュとともに原子核分裂が起きたことを証明した)を発見し、核エネルギー分野の科学技術的進化に大きく貢献した。そのためこの1938年12月17日が原子力時代の幕開けとして、科学的、経済的、社会的、哲学的な視点から世の中を大きく変えた日と言われる。
受賞者
- 1988年:サンドロ・ペルティーニ
- 1989年:ミハイル・ゴルバチョフ
- 1991年:サイモン・ヴィーゼンタール
- 1993年:カール・ポパー
- 1995年:ハンス・コシュニック
- 1997年:ユーディ・メニューイン
- 1999年:ゲルト・ルーゲ
- 2001年:ミリアム・マケバ
- 2003年:メアリー・ロビンソン
- 2005年:モハメド・アリ
- 2008年:ハンス・キュング
- 2010年:ダニエル・バレンボイム
- 2012年:秋葉忠利
- 2014年:マンフレッド・ノワック
- 2016年:メリンダ・ゲイツ
- 2018年:ジョン・フォーブズ・ケリー
- 2020年:ナビ・ピレイ
関連項目
外部リンク
- オットー・ハーン平和メダル公式ウェブサイト(ドイツ語)
- Germans honor Hiroshimas's Akiba The Japan Times, Tokyo, November 29, 2012.
- Former Hiroshima Mayor Tadatoshi Akiba received Otto Hahn Peace Medal in Berlin House of Japan, April 18, 2013.
- オットー・ハーン平和メダルのページへのリンク