エロール・ル・カインとは? わかりやすく解説

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エロール・ル・カイン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/30 06:11 UTC 版)

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エロール・ル・カイン
Errol Le Cain
誕生 (1941-03-05) 1941年3月5日
シンガポール
死没 (1989-01-03) 1989年1月3日(47歳没)
イギリスブリストル
職業 絵本作家
イラストレーター
アニメーター
言語 英語
ジャンル 絵本
ウィキポータル 文学
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エロール・ル・カイン: Errol Le Cain1941年3月5日 - 1989年1月3日)は、シンガポール生まれの絵本作家イラストレーターアニメーター[1]

フランスカナダ人の曾祖父、トンガ人の曾祖母をもつ[2]1942年、1歳のとき、日本軍の侵略から逃れるために、インドアーグラに渡り、戦争が終わるまで家族とともに同地で暮らした[2]

戦争が終わると、シンガポールに戻り、家に隣接していた映画館に通う。11歳のときに、8ミリカメラでアニメーションを製作し始める。1956年、15歳のときに、2作目の作品が映画会社の目に留まり、アニメーションの勉強をするために、1人でイギリスロンドンへと渡る[2][3][4]

1968年、映画用に描かれたラフスケッチをもとにして絵本『アーサー王の剣』 (King Arthur's Sword) が出版され、カラフルな絵本が注目を浴び、ル・カイン自身の長年の夢だった絵本作家として歩み始める[2][5][6]。以降、『キューピッドとプシケー』や『キャベツ姫』、『魔術師キャッツ』や『おどる12人のおひめさま』など多くの絵本を発表する[6]

1985年北アメリカインディアンの自然と調和した暮らしをテーマに描いた絵本『ハイワサのちいさかったころ』でケイト・グリーナウェイ賞を受賞する[2][5]1989年のため47歳で死去[7]

彼の死後、妻は彼の原画を二束三文で画商に売り捌いていたが、日本の渋谷稔が原画の散逸を良しとせず、残っていた原画を全て買い取った。買い取った原画は、1997年にオープンしたえほんミュージアム清里にて常設展示されている[8]

日本の作家では、漫画家のさくらももこや、イラストレーターの宮崎照代が彼の作風に影響を受けている[9]

脚注

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  1. ^ Errol Le Cain (1941 - 1989)”. Royal Academy of Arts. 2019年5月10日閲覧。
  2. ^ a b c d e エロール・ル・カインの魔術展”. そごう・西武. 2018年10月6日閲覧。
  3. ^ E・ル・カインについて”. えほんミュージアム清里. 2018年10月6日閲覧。
  4. ^ 特別展 エロール・ル・カインの魔術展”. 秋田県立美術館. 2019年5月10日閲覧。
  5. ^ a b エロール・ル・カイン展”. インターネットミュージアム. 2018年10月6日閲覧。
  6. ^ a b イメージの魔術師 エロール・ル・カイン展”. インターネットミュージアム. 2019年5月10日閲覧。
  7. ^ エロール・ル・カイン絵本原画展II”. えほんミュージアム清里. 2018年10月6日閲覧。
  8. ^ さくらももこ『憧れのまほうつかい』30 - 35頁。新潮文庫。
  9. ^ さくらももこ『憧れのまほうつかい』21、26 - 29、52-53頁。新潮文庫。さくらは、『ちびまる子ちゃん』『コジコジ』の扉絵で、彼の作風を取り入れている。

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