イタリアのトローネ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/13 08:36 UTC 版)
イタリアのトローネは伝統的に冬とクリスマスを代表する菓子であり、さまざまなバリエーションが存在する。トローネはナッツ類の含有量が少ない点でスペインのトゥロンとは異なる。ロンバルディア州クレモナの伝統的なトローネ (「トローネ・ディ・クレモナ」) は、バリエーションが豊富で、ソフトなものが morbido・ハードなものが duro といった食感の違いや、柑橘系やバニラなどのフレーバーの違い、ヘーゼルナッツ・アーモンド・ピスタチオ・ナッツパウダーといった入っているナッツ類の違いなどがある。大手食品会社が販売するものにはチョコレートにディップしてあるものもある。どういったトローネが人気であるかは時代や地域によって異なる。カンパニア州ベネヴェントの「トローネ・ディ・ベネヴェント」は、歴史的名称の cupedia で呼ばれることもあるが、ヘーゼルナッツの入ったバリバリした食感のものの代表的なものである。ベネヴェントではソフトタイプはアーモンドを入れて作られる。「トローネ・ディ・ベネヴェント」は古代ローマ時代より古く、サムニウム地域で広く知られていたことから、トゥロン類で最古と考えられている [信頼性要検証]。トローネ・ディ・ベネヴェントはもともとトローネ・ディ・クレモナと似た粘り気のあるペーストだったが、現在ではクレモナのものとあまり違いがなくなっている。アブルッツォ州、シチリア島、サルデーニャ島にも地域独自のトローネがあるが、クレモナ、ベネヴェントの主流派と顕著な違いはないようである。
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