アルヴィーゼ・グリッティとは? わかりやすく解説

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アルヴィーゼ・グリッティ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 16:59 UTC 版)

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Alvise Gritti

アルヴィーゼ・グリッティイタリア語: Alvise Gritti1480年9月29日 - 1534年10月9日)は、ヴェネツィア共和国出身の政治家。

名前表記は、Aloiso、Lodovigo等、多数の例がある。

生涯

ヴェネツィア共和国ドージェ(元首)であったアンドレア・グリッティ(在任:1523年-1538年)の庶子。妾腹のためヴェネツィアで要職に就けなかった。

1526年8月、モハーチの戦いヤギェウォ家ラヨシュ2世が戦死した後、サポヤイ・ヤーノシュに仕えた。

もともと、ヤギェウォ家とハプスブルク家の間に結ばれたウィーン条約により、ラヨシュ2世の死没後はハプスブルク家のオーストリア大公フェルディナントが王位に就くはずであった[1][2]。しかしマグナートはこれを支持せず[1]、国王選挙の結果、少数派によりフェルディナント大公が、多数派にトランシルバニア候サポヤイ・ヤーノシュ(ヤーノシュ1世)が、それぞれ選出された[3]。フェルディナント大公は武力によりサポヤイ派の排斥を試みた[3]。サポヤイ派が望みを託したのは、隣接するオスマン帝国であった。

1527年、アルヴィーゼはオスマン帝国のスレイマン1世及び大宰相イブラヒム・パシャと初めて会見する[4]。サポヤイ派はスレイマン1世を動かすことに成功し[3]、1529年夏には、スレイマン1世が15万の大軍勢を率い、ハンガリーを制圧するとともにヤーノシュ1世を臣従させた[5]。そして、第一次ウィーン包囲が行われ、旧教と新教の対立が激しいキリスト教諸国に衝撃を与えた。ウィーン包囲自体はオスマン帝国の撤退に終わったが、フェルディナント大公も妥協し、ハンガリーは分割され、ヤーノシュ1世の王位も承認された。

1534年10月、トランシルヴァニアメディアシュ英語版(現ルーマニア)において、アルヴィーゼは民衆の蜂起により殺害された。

登場する作品

小説
  • 塩野七生『緋色のヴェネツィア―聖マルコ殺人事件』
庶子である故に叶わなかった、かつての恋人リヴィアとの結婚のため、ハンガリアで貴族の位を目指す主人公として描かれる。1991年に宝塚歌劇団花組で舞台化され、大浦みずきがアルヴィーゼ役を演じた(詳細は『ヴェネチアの紋章』を参照)。
漫画
大宰相イブラヒムの友人、そして彼の妻でスレイマン1世の妹ハディージェ皇女英語版の恋人として描かれる。ハディージェとの結婚のため、野心を燃やす。
ドラマ

脚注

注釈

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出典

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  1. ^ a b 江村 2013 p.125
  2. ^ 岩﨑 2017 p.131
  3. ^ a b c 岩﨑 2017 p.135
  4. ^ #小笠原 2018 p.126
  5. ^ 岩﨑 2017 p.135-136

参考文献

関連項目


アルヴィーゼ・グリッティ (it)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 14:02 UTC 版)

夢の雫、黄金の鳥籠」の記事における「アルヴィーゼ・グリッティ (it)」の解説

イブラヒム友人。父はベネチア元首ドージェ)にもなったアンドレア・グリッティ名門出身だが、イスタンブール出まれの妾腹のためベネチアでの栄達望めない身の上ベネチア共和国の公式の通商だが、個人的にイブラヒム対す友情から各種情報武器友人を介して帝国提供する

※この「アルヴィーゼ・グリッティ (it)」の解説は、「夢の雫、黄金の鳥籠」の解説の一部です。
「アルヴィーゼ・グリッティ (it)」を含む「夢の雫、黄金の鳥籠」の記事については、「夢の雫、黄金の鳥籠」の概要を参照ください。

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