アルキビアデスの「競争相手」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 16:27 UTC 版)
「アルキビアデスI」の記事における「アルキビアデスの「競争相手」」の解説
しかしアルキビアデスは、国政に関わっている人々も少数の例外を除けば無教育な素人ばかりであり、おまけに素質に関する限り彼らよりずっと優位であるにも関わらず、なぜ自分ばかりが面倒して学問を行い国政の練習をしなくてはならないのか問う。 ソクラテスは慨嘆しつつ、アルキビアデスがアテナイの指導者となることを目指しているのであれば、「競争相手」とすべきなのはそうした国内の人間ではなく、「スパルタ人」や「ペルシア王」であることを指摘する。 スパルタやペルシアにしても、国政の事情はアテナイと違わないのではないかと述べるアルキビアデスに対し、ソクラテスはまず第1に、彼ら(「スパルタ人」「ペルシア王」)を「手強い相手」と思い、警戒し、自分自身のことに一層気をつけた方が(そうでない場合よりも)大きな利益となること、そして第2に、彼ら(「スパルタ人」「ペルシア王」)と比べて「アテナイ人」や「アルキビアデス」は、種族・血統でも、養育・教育でも、富・贅沢でも、劣勢にあるのであり、「勤勉」と「知恵・技術」以外に彼らに対して優位に立てるものはないと指摘する。
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