アフィニティタグとは? わかりやすく解説

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アフィニティタグ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/28 07:00 UTC 版)

タンパク質タグ」の記事における「アフィニティタグ」の解説

最も多く用いられているのは、他の分子との特異的親和性結合性アフィニティ)を利用したアフィニティタグである。これらはタグをつけたタンパク質自体単離や、それと相互作用する別のタンパク質回収する方法プルダウン法:共免疫沈降法と同じ原理)に、またはタンパク質固定化する手段として用いられている。 一般タンパク質単離精製には個々タンパク質応じた方法実験的に比較検討し試行錯誤要するが、遺伝子工学的に発現させる場合初めにアフィニティタグを付けておけばその手間が省け容易に純度にできる。 さらにタグ目的タンパク質との間が特定のプロテアーゼ切り離せるようにしたタグもよく使われるタグを介して吸着したタンパク質プロテアーゼ処理すれば目的タンパク質部分だけが外れて回収できる代表的なものとしてはHisタグ(ヒスチジンタグ)がある。これはヒスチジン残基を6個ほどつないだ短いペプチドで、ニッケルなどの金属イオン特異的に結合する性質がある。ニッケルイオンをキレート樹脂固定化しておき、Hisタグのついたタンパク質溶液流しこむと、タンパク質樹脂吸着する。ここへニッケルイオンあるいはイミダゾールなどニッケルイオンと結合する低分子化合物流しこめば、タンパク質樹脂から外れて回収できる。 またグルタチオン-S-トランスフェラーゼGST)やマルトース結合タンパク質英語版)(MBP)のように、低分子化合物それぞれグルタチオンマルトース)を特異的に結合するタンパク質利用したタグがある。 さらに現在多く用いられるのが抗原抗体反応利用したエピトープタグ」で、特定の抗原性を示すペプチドエピトープ)をタグとしてつけておけば、それに対す抗体結合することができる。これにはHAタグインフルエンザウイルスヘマグルチニンペプチド配列利用)、mycタグFLAGタグなどがあり、上記HisタグGSTGFP下記)など多くタグもこの目的使える。高い特異性により精製容易になる期待される。 またタンパク質マイクロアレイ作製法として、Biotin Carboxyl Carrier Protein(BCCP)タグビオチン化ペプチド)を用いビオチンを介してタンパク質固定化する方法用いられる。このタグ大腸菌アシルCoAカルボキシラーゼ由来するタンパク質で、細胞内のビオチンリガーゼによってそのリジン残基ビオチン共有結合される。ストレプトアビジン固定化しておけばこれがビオチン強固に結合するので、ここに目的タンパク質固定化される。このほかにも共有結合により直接固定化されるタグ開発されている。

※この「アフィニティタグ」の解説は、「タンパク質タグ」の解説の一部です。
「アフィニティタグ」を含む「タンパク質タグ」の記事については、「タンパク質タグ」の概要を参照ください。

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