アクティブスポイラー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 04:43 UTC 版)
「スポイラー (自動車)」の記事における「アクティブスポイラー」の解説
アクティブスポイラーとは、走行中に状況に応じて動的に調整し、スポイラー効果や強度などの性能を変化させるものである。ほとんどの場合スポーツカーやその他の乗用車で見られる最も一般的な形式は、車両の後方に部分的あるいは完全に格納され、隠されているリヤスポイラーである。このリヤスポイラーは車両が特定の速度を超過すると上向きに延びる。アクティブフロントスポイラーも同様に特定のモデルに実装されており、高速走行時の抗力を低減するためにフロントスポイラー(エアダム)が路面に向かって下向きにさらに延びる。ほとんどの場合、スポイラーの展開はオンボードコンピュータあるいはその他の電子機器によって、車両速度、ドライバーの設定、あるいはその他の入力に基づいて自動的に制御される電気モーターを使って達成される。ドライバーは手動でスポイラーを展開できるが、車両の高速操舵特性を危険なほどに損うかもしれないため、特定の速度以上ではスポイラーを格納することができない。 アクティブスポイラーは固定されたスポイラーと比較して利点がある。外見上は、駐車あるいは低速巡航時によりすっきりとした外観を持たせることができる。隠れるスポイラーは、象徴的なモデル(例えばポルシェ・911やアウディ・TT)の外観を劇的に変化させることなく高速空気力学を改善しようと努めている車のデザイナーにとって魅力的であるかもしれない。低速でスポイラーを隠すことも空気力学を改善できる。低速では、固定スポイラーは実際には抗力を増大させるが、その上をほとんど空気が流れていないため車両の操舵特性を改善することはほとんどしない。格納式フロントスポイラーは縁石またはその他の路面不良上で車が擦れるのを減らすことができ、高速での抗力を減らす。 シャパラル・2Jにあるような駆動ファンはスポイラーと等価な働きをし、ダウンフォースを増大させることで車両のトラクションと操舵特性(ハンドリング)を増大させる。車両の空気力学を変化させるためのファンの使用については研究が続けられている。
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