アキシアル・エクアトリアル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/10 05:05 UTC 版)
「シクロヘキサン」の記事における「アキシアル・エクアトリアル」の解説
シクロヘキサンあるいはシクロヘキサン型構造を持つ環状化合物のいす型立体配座において、置換基は環平面と平行方向の置換基と垂直方向の置換基とに区別される。前者をエクアトリアル(エカトリアル、equatorial; シクロヘキサン構造式で青線で示す)、後者をアキシアル(axial; シクロヘキサン構造式で赤線で示す)と呼ぶ。 エクアトリアルには「赤道方向の」という意味があり、アキシアルは「極、軸位」を表す。 環を形成する各結合軸で自由回転することで、シクロヘキサンの2つのいす型立体配座はふね型立体配座を経由して互いに入れ替わる(環反転)。この立体配座の入れ替わりにより、アキシアルはエクアトリアルに、エクアトリアルはアキシアルに向きを変える。このとき、置換基同士の距離は、エクアトリアル型に比べてアキシアル型の方が接近している為、かさ高い置換基の場合は立体配座の安定性に影響を与え、置換基がアキシアル型を避けエクアトリアル型をとる立体配座が優位になることが知られている(立体障害)。
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