2置換シクロヘキサン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 04:15 UTC 版)
「シクロヘキサンの立体配座」の記事における「2置換シクロヘキサン」の解説
1,2- および1,4-2置換シクロヘキサンでは、置換基がcis配置の場合は1つの置換基がアキシアル位、1つの置換基がエクアトリアル位となる。こういった分子種は素早い環反転を起こす。置換基がtrans配置の場合はジアキシアル配座はその高い立体ひずみによって効果的に妨げられる。1,3-2置換シクロヘキサンでは、cis形はジエクアトリアルとなり、反転した配座は2つのアキシアル位置換基環の立体的相互作用により不利となる。trans-1,3-2置換シクロヘキサンは、cis-1,2- およびcis-1,4-2置換体と同様であり、2つの等価なアキシアル/エクアトリアル形の間で反転する。 Cis-1,4-Di-tert-ブチルシクロヘキサンは、いす形配座において1つのアキシアルtert-ブチル基を有するため、2つの基が共にエクアトリアル位となるねじれ舟形配座がより有利となる。125 Kで、ねじれ舟形配座はいす形配座よりも0.47 kJ/mol (0.11 kcal/mol)安定である(NMR分光法による測定)。
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